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見落としがち!CMS導入検討時に知っておきたい導入「前後」にかかる3つの費用

見落としがち!CMS導入検討時に知っておきたい導入「前後」にかかる3つの費用

CMS(コンテンツマネジメントシステム)を導入する際は、無料CMSか有料CMSかに関係なく3つのコストが発生します。導入前に「なぜそこに費用がかかるのか?」を知っておくと社内での検討もスムーズに進みます。
本稿では、CMS導入前後にかかる3つのコストについて紹介します。

INDEX

この記事のポイント
・デザイン構築=コミュニケーション設計
・保守管理費用は有料CMSを利用する方が安く済むことがある
・サイトを成長させるためには毎月10万円程度は最低でもかかる

CMS導入前後にかかる3つのコストとは?

CMS導入検討時に知っておくべき3つのコストは以下の通りです。

  1. デザイン構築費用
  2. 保守管理費用
  3. 運用費用

1.CMSのデザイン構築費用

新しくWebサイトを立ち上げる、リニューアルするに関わらず発生します。
構築費用の中身は、デザイン、コーディング、コンテンツ移行費用があります。
制作会社が間に入る際はディレクション費用も発生します。

Webサイトのデザイン=コミュニケーション設計

デザインを依頼する際、制作会社によって見積もり金額が全然違うと思った経験はないでしょうか。
お客様と制作会社とでデザインに関する認識のズレはよく発生します。
ですので、誤解を生みやすい点No.1を紹介します。

見た目がいいデザインが優れたWebサイトとは限らない

「うちのサイトの見た目がダサいから今っぽくしたい」というお客様が多くおられます。
最近はスタイリッシュなサイトも多く、こんな感じにしたい!と思われるのは仕方のないことです。
しかし「見た目がいいサイトはお客様にとっても見やすいサイトだ」と言えるのでしょうか?
見た目と使いやすさはイコールではありません。ここの認識を間違えると、凝ったサイトの割には運営がうまくいかない――といったことが起こります。

デザインとは、見た目のことだけではありません。
見てくださるお客様とのコミュニケーション設計もデザインに含まれます。

コミュニケーション設計とは何か

サイトにおけるコミュニケーション設計とは、お客様が求める情報に最短でアクセスできるための設計を指します。
「この商品/サービスの◯◯を見たいのに、たどり着く方法がわからない」
といったサイトは数多く存在します。複数の商品/サービスを展開していたり、ページ数が多くなったりするとよく起こります。
これを防ぎコミュニケーション設計を最適化するポイントは、初期設計と運用ルールを決めることです。

まずは初期設計に関わる、構築するデザイン費用の内訳を解説していきます。

デザインの構成要素

大きく4つに分類されます。
・トップページのデザイン
・サブページのデザイン
・お問い合わせフォームのデザイン
・ブログページのデザイン

トップページのデザイン

会社やサービスの顔となるトップページは、デザインする上で最も重要なページです。
自分たちは何者で、どんな人に何を一番伝えたいのか。
つまるところ、自己紹介するページです。人の第一印象が強く残り続けるように、Webサイトにも同様のことが言えます。

サブページのデザイン

商品ページや事例紹介ページなどを指します。基本的なページは2つで、紹介ページのトップページとそこに紐づく詳細ページがあります。

お問い合わせフォームのデザイン

CMSに標準で備わっているものでデザインすることもあれば、別のフォームシステムを利用することもあります。CRMやMAとの連携を考えている方は、利用するCMSがどの程度連携の柔軟さがあるかを、事前に確認する必要があります。

ブログページのデザイン

ブログページはサービスの詳細ページでは補えないコンテンツや、買ってくださる方に向けたお役立ち情報などを掲載します。
トップページやサブページとは構成要素が異なり、ブログページでしか使わない要素があります。

この部分は各社が提供しているテンプレートをそのまま利用したり、テンプレートを改修する形で利用したりするケースが一般的です。

ときに、ブログを運営する場合は、サービスサイトやコーポレートサイトと切り分けて構築するケースがあります。
その際はブログ専用のCMSを導入し、サービスサイトはデザインを大きく変えて構築する場合があります。

デザイン費用に関するまとめ

簡単そうに見えるデザインも、裏では緻密に設計されたものだった――といったことは往々にしてあります。デザインへの共通認識があれば、制作会社や社内のコミュニケーションが非常にスムーズになります。

2.CMSには保守管理費用がかかる

Webサイトは作ったら終わりではなく、保守管理費用が必ず発生します。
これは、
・サイト運営を継続するための維持費
・外部からの攻撃を予防したり、障害が発生した際に対応するための費用
を指します。

ここでは、CMSを利用することを前提にした場合に発生する保守管理費用を紹介します。
便宜上、ワードプレスと有料CMSとにわけて紹介します。

サーバー費用

サイトを維持するために絶対に必要な費用です。
大規模なサイトではない限り、年間数千円〜数万円程度の費用となります。
ワードプレス:必要
有料CMS:ほとんどの場合セット※
※サイトの規模によって用意いただく場合があります。

ドメイン費用

ドメインはサイトの住所を表すもので、必ず必要なものです。
Cliipkit®︎でいうと「clipkit.co」がドメインとなります。

ドメインには「.com」「co.jp」「.inc」など様々な種類があります。
ドメインは年間契約が基本で、ドメインによって費用が異なります。
「.inc」は数万円以上するケースが多いですが、それ以外だと数百円〜数千円で収まります。
なお、ドメインによってサイト運営に優劣はつきませんので、どのドメインを選んでも問題ありません。
ワードプレス:必要
有料CMS:必要

SSL(Secure Sockets Layer)費用

SSLとは、インターネット上の通信を暗号化する技術を指します。Webサイト上のやりとりを盗み見られないことと、サイトの所有者を明確にする役割があります。
SSLは「サイトが安全である証拠」といえるでしょう。

ここではSSLの詳細は省きますが、知っておいてほしい知識なので別の記事で解説します。

SSLは基本的に無料で利用できます。最も有名なのはLet's Encryptというもので、世界中の有志企業によって出資・運営されています。
有料のSSLもありますが、違いは「サポートがあるかないか」だけなので、どちらを選んでも問題ありません。
ワードプレス:必要
有料CMS:必要

障害対応費用

ワードプレスのようなオープンソースを利用する場合に発生します。
ワードプレスは世界中で利用されているかつ、オープンソース(誰でも中身がわかる状態)である特性上、攻撃を受けやすいという特徴があります。
導入時にセキュリティ対策ソフトを入れるのですが、年に数回は深刻な脆弱性が発見され、対応を余儀なくされることがあります。

社内に情報セキュリティ部門があり、脆弱性等などのアナウンスを常にキャッチアップできるのであれば社内で完結できます。
しかし多くの企業や個人は、サイトを立ち上げた部署や個人が対応することになります。
監視や障害発生の対応を外部に依頼することもできますが、数万円以上かかる場合があります。
ワードプレス:必要
有料CMS:基本的に契約プランに含まれています

保守管理費用に関するまとめ

有料のCMSであれば基本的に、月額/年間費用内に保守管理費用が含まれています。
一方でワードプレスの場合は、自社対応するか保守管理会社に依頼するか、といった選択が必要です。どちらを選択するにせよ「サイトの規模が大きくなるほど保守管理費用にお金をかける必要がある」と認識しておきましょう。

3.CMS導入後には運用費用がかかる

ここではサイトを「成長」させるために必要な運用費用について紹介します。
運営するサイトによっては更新頻度がほとんど発生しないケースもあれば、特定の期間のみ更新するケースもあります。

ここでは、集客や認知拡大のためにコンテンツを作成し、定期的にサイトを更新する際にかかる費用を紹介します。

SEO(Search Engine Optimization)のための費用

SEOはある特定の言葉で検索されたときに、伝えたいユーザーに見つけてもらいやすくするために行う施策です。
近年は施策も複雑化していますが、基本的には記事コンテンツをサイトに掲載していくことで最適化をはかります。
SEOは中長期的な施策になるため、短期間(3ヶ月程度)で成果が出ることはほとんどありません。最低でも1年は根気強く取り組まなければ成果は見込めません。
※SEO対策方法については別の記事で紹介します。

SEO施策にかかる費用はかなり幅がある

自社で完結させる場合は、社員の稼働時間の確保だけで済みます。しかし記事を内製化することはかなり大変なので、記事制作をアウトソースするケースが一般的です。

記事は何本作ればいいのか、どんな目標を立てるべきかは別の記事でご紹介します。

今回は考えられるパターンに分けて、どの程度費用が発生するか紹介します。
あくまで目安であることに注意してください。

1.全部自社で完結する場合
2.記事だけ外注する場合
3.立ち上げ時だけコンサルティングしてもらう場合
4.戦略設計・執筆・改善提案まで丸っと外注する場合

1.全部自社で完結する場合

内製化する場合、執筆は社員なため執筆費用はかかりません。
内容が特殊であるほど、商品やサービス、業界を熟知した社員が執筆する方が適しています。
効率化を図るために有料のSEOツールを導入するケースがあります。
ツールの価格は月額3万円程度です。なお、アカウント数や求める機能によっては月額10万円以上するものもあります。
ただし、有料ツールの導入は社内の体制が整ってからにするべきです。
コンテンツ発信を継続できるようになってから導入しても遅くありません。

前述したように内製化は大変です。一部署で完結させるのではなく、会社全体で取り組むことが必要です。
社内で執筆できる人が増えるほど、コンテンツマーケティングの効果は増大します。

2.記事だけ外注する場合

記事だけ外注すると言ってもさらに3種類に分かれます。

・記事の構成案を社内で作成し、原稿を外注する場合
・対策するキーワードだけを伝えて、あとはすべて依頼する場合
・専門的な記事や医師監修が必要な記事を依頼する場合

構成案(指示書)まで作って依頼する場合

記事の構成案を社内で作って外注した場合は、安価で依頼することが可能です。
ライターは構成案の指示に従って原稿を書くので、ライターの技量に左右されることが少ないためです。
構成案を作成してから依頼する最大のメリットは、どんな人に依頼してもある程度質が担保されることです。

費用は依頼先によって変動ありますが、大体1本あたり3,000円〜の場合が多いです。
たまに格安で執筆を請け負ってくれるところもありますが、低品質な場合も多いので注意が必要です。

キーワードだけを伝えてあとは任せる場合

キーワードだけを伝える場合は、構成案の作成まで依頼することになります。しかし費用自体は、社内で構成書まで作った場合と同様に3,000円〜で依頼することが可能です。

一見お得な印象を受けるかもしれませんが、「納品される記事の品質のバラつきが激しい」という大きなデメリットがあります。
これはライターの知識や技量に大きく左右されるため発生します。
品質にバラつきがあると言うことは、記事の確認と修正にかなり時間を割いてしまう可能性が高くなります。安くできたと思っても納品後に修正対応に追われてしまうと、外注する意味がないので注意が必要です。

専門的な記事やニッチな記事を依頼する場合

専門性が高いほど、執筆できる人が限られるので費用は高くなります。
1本あたり3万円〜の場合が多いです。ただし、費用が高い分、品質は高くなります。
また化粧品や医薬品など、健康・医療に関する記事を作成する場合は、医師に監修を依頼するケースがあります。その際は監修費用が別途発生します。

3.立ち上げ時だけコンサルティングしてもらう場合

SEOで何から始めていいかわからないとき、立ち上げだけサポートしてもらう場合に発生します。
コンサルティングの内容は主に調査・分析・企画です。
どこまで支援を求めるかによって費用は変動します。少なくとも10万円程度はかかり、場合によっては100万円以上かかることもあります。
立ち上げ時までのコンサルティングになるため、記事執筆を外注する場合は別途費用が発生します。

4.戦略設計・執筆・改善提案まで丸っと外注する場合

集客やブランディングを外部とタッグを組んで行うやり方です。
初期設計から専門会社に任せることで、最短ルートで成果を得ることができます。
このような場合は年間1,000万円程度かかることが多いです。
自社のビジネスモデルや組織文化など深いところまで入り込んだり、技術的要素の改善まで担うのでどうしても費用は高くなります。
記事数を調整したり、一部は社内で賄ったりして費用を調整することは可能です。
会社ではなくフリーランスに依頼することも可能ですが、業界の専門度合いによっては対応できる人材が少ないので月額30万円以上はかかる可能性が高いです。

運用費用に関するまとめ

主にSEO施策にかかる運用費用を紹介しました。上記で紹介した金額感はあくまで目安です。外部企業にどこまで依頼するかによって費用変動が激しいため、相見積もり等を通じて数社に相談することを推奨します。

導入における費用対効果については別の記事で紹介します。

CMS導入〜運用時にかかるコストまとめ

これまでCMS導入〜運用時に発生する3つのコストについて紹介してきました。
CMSの導入前後では様々な費用が発生するという認識を持ってもらえたでしょうか。
特にデザイン部分に関しては費用の裏側が見えづらい分、イメージを持ちづらい方も多かったかもしれません。
これまで紹介したことを踏まえた上で、CMSベンダーや制作会社、社内での交渉もスムーズに行きやすいと思います。
本記事がみなさまに少しでもCMS導入検討にお役立てれば幸いです。

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