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大学もオウンドメディアを活用!SNSで学生の生の声を届ける『國學院大學メディア』をご紹介。

大学もオウンドメディアを活用!SNSで学生の生の声を届ける『國學院大學メディア』をご紹介。

ネットの普及と複雑化によって、従来の広告手法の価値が薄まるなか、新たなマーケティング手段として「オウンドメディア」が脚光を浴びています。豊富なメディア運営のノウハウを持つ弊社・Smartmediaでは、現在様々な企業のオウンドメディアの立ち上げから運営までをサポート。本記事では、月間PV5,500万を超えるお笑い特化型メディア『笑うメディアクレイジー』でのライター業務を経て、現在オウンドメディア事業部で働く私・ますたんぐが、気になったオウンドメディアの事例をご紹介していきます。

ネットの普及と複雑化によって、従来の広告手法の価値が薄まるなか、新たなマーケティング手段として「オウンドメディア」が脚光を浴びています。

豊富なメディア運営のノウハウを持つ弊社・Smartmediaでは、現在様々な企業のオウンドメディアの立ち上げから運営までをサポート。

本記事では、月間PV5,000万を超えるお笑い特化型メディア『笑うメディアクレイジー』でのライター業務を経て、現在オウンドメディア事業部で働く私・ますたんぐが、気になったオウンドメディアの事例をご紹介します。

大学が運営する『國學院大學メディア』

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今回ご紹介するオウンドメディアは、國學院大學が運営する『國學院大學メディア』。

國學院大學といえば、女優の木南晴夏さんやシンガーソングライターのさだまさしさんを始め、数々の著名人を輩出し、毎年数多くの受験生がその門を叩く人気の大学です。

「え、大学がオウンドメディア?」という声が聞こえてきそうですが、そのとおりです。企業が持つイメージが強いものの、近年のトレンドに乗って大学でも続々とオウンドメディアが開設されています。

それでは、國學院大學はなぜオウンドメディアの運営をおこなうのか。何を発信し、何を得たいのか。その思惑を読み取っていきたいと思います。

スマメの"目"!

実は國學院大學は、ブランディングの観点から2017年春にホームページを全面リニューアル。オウンドメディアもそのとき同時に開設されたものなのですが、もともとあったホームページのドメインパワーを借りるべくサブドメイン(「https://◯◯.com/△△」の△△部分。)を利用しています。

ドメインパワーとはサイトの専門性や権威性、コンテンツの信頼性などを総合的に判断して評価されるもので、そのサイトがSEOでどの程度の影響力を持っているかを図る指標のこと。また、この3つの要素は、英語の頭文字を取って"E-A-T"と呼ばれており、Googleが重視していると正式に公表しています。

國學院大學のホームページの場合、"大学"という性質上、このE-A-Tはリニューアル前から高い水準にあると考えられます。2021年4月現在の推定流入数は83,000ですが、現状では"國學院大學"というキーワードそのものや、"國學院大學 ◯◯"などの複合キーワードからの流入が大半を占めており、ポテンシャルは秘めているものの、まだまだSEOに強いとはいえない状態です。

だからこそ、ブランディング戦略としてオウンドメディアをやるにあたってサブドメインを利用しない手はないでしょう。

時事性あり、信頼性ありの知的好奇心そそる記事コンテンツ

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公開されている記事は、部活動に勤しむ在学生や実際の卒業生のインタビュー以外、そのほとんどを國學院大學の教授・准教授が執筆。

そのテーマは多岐にわたり、大学が誇る教授たちが専門にしている分野についての記事はもちろん、そこに時事性を加えたものまで、まるで大学の授業を彷彿とさせるほどのバリエーションに富んでいます。

また、大学教授というのは教育職でありながら研究職でもあるので、中身の濃い授業テーマでも口下手だとせっかくの魅力が伝わりづらいです。

しかし、オウンドメディアに掲載する記事として文字に起こせば、そうした性格の別け隔てなく平等にコンテンツを読者に届けることができます。

スマメの"目"!

ここで特筆すべきは時事性と権威性の相互作用です。

例えば、200年ぶりの出来事で話題となった天皇陛下の譲位については、神道文化学部准教授が「知らないことばかりの『譲位』と『即位』」という記事を書いており、月間検索数4,400(2019年5月時点)の"譲位"というキーワードで4位を獲得。

また、"渋沢栄一"(月間検索数84,000・2019年5月時点)氏については、「私たちはなぜ今こそ渋沢栄一の理念に学ぶべきなのか」という記事を経済学部准教授が執筆。2024年発行予定の新紙幣デザインに起用されたタイミングで、6位にまで順位を上げています。

前項で、國學院大學のホームページはSEOに強いというポテンシャルは秘めていると述べましたが、"大学教授が執筆した(=E-A-T)"かつ"時事性のある"記事という、読者にとって有用性の高いコンテンツでは、徐々にそれが発揮されているといえるでしょう。

SNSポストで現場の生の声を届け、ユーザーの生の声を知る

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國學院大學メディアは投稿された記事は、FacebookとTwitterの両SNSにポストされています。

オウンドメディア施策をおこなうにあたって、SNSを活用して記事の拡散を図ることは珍しくありませんが、フォロワーが増えなかったり、シェアされなかったりと、一からアカウントを運用するのはなかなか難しいもの。

最初に述べた通り國學院大學も例に漏れずSNSポストをおこなっているのですが、注目すべきはどちらもユーザーがかなりアクティブで、記事に対して多くのリアクションがあるという点。

Facebookは特に顕著で、ほとんどの投稿で150件前後のいいねが付き(多いときで300件近く)、シェアも数十件単位でおこなわれています。その中には國學院大學の卒業生からのリアクションもたびたび。

スマメの"目"!

これだけ多くのリアクションがあるのは、FacebookというSNSの性質が大学の発信するテーマと好相性であるという点が挙げられます。

Twitterが気軽にユーザー同士の交流をする一方で、Facebookのコメント欄では"議論"が好まれる傾向にあります。大学の投稿する記事テーマは、まさにこうした議論を引き出すのに最適なのです。

さらに、読者の知的好奇心を満たす記事に加えて、在学生・卒業生のインタビューなどを投稿することで、これから入学する学生やその保護者、卒業生などの幅広いステークホルダーが知りたい"現場の生の声"を届けています。

國學院大學はこうして記事に付いたユーザーのコメントにもしっかりと返信。SNSを利用した運営とユーザーの交流の場という意味でも好事例といえるでしょう。

なぜ"今"、大学がオウンドメディアをやるのか

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ここまでご紹介した通り、國學院大學メディアでは、2017年のリニューアルを機に、オウンドメディアを通した自大学のブランディングに努めてきました。

しかし、なぜ今、大学がオウンドメディアの波に乗っているのでしょうか?

大きく考えられることは、現代日本における"少子化問題"。大学は義務教育過程ではないので、志願者が自らの意思で受験先を選択する権利があります。しかし、減少の一途をたどる少子化を前に、大学側では定員割れなどがニュースで取り沙汰されることも多くなりました。

こうした事態に対応して生き残るために重要なのが、ブランディング戦略。それも、幅広い層にリーチして大学の名前や事業内容を認知してもらうブランディング戦略が必要です。その最適解として、オウンドメディアが選ばれているのです。

「うちの大学にはこんな有識者がいて、こんな卒業生がいて、こんな生徒が在籍していますよ」といった、従来のホームページでは伝えられないユーザー目線のコンテンツを配信することで、少子化によって減りつつある生徒の囲い込みを可能にします。

オウンドメディアでは、こうした長期的かつ継続的なコンテンツプールの場として、従来のPRとは違ったアプローチができるという特徴があります。
ますたんぐ

ますたんぐ

月間PV5,000万を超えるお笑い特化型メディア『笑うメディアクレイジー』でのライター業務、さらにオウンドメディア事業部で2年間のサイト運営業務を経て、現在自社CMSである『Clipkit®』のサービス改善を担う。
https://clipkit.co/
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